韓国紙「日本ではまだFAXや判子を使う!」「経済も文化も停滞している」

韓国紙が今も日本でファックスや判子が広く活用されていることに注目し、その背景を分析している。

朝鮮日報は4日、ホ・ユニ記者の記事『21世紀日本には3種の神器がある』を掲載し、いまだに使われるファックス・判子・ペーパーに強い関心をみせた。

参考記事:韓国経済紙「日本は韓国に優越意識も…失われた30年」「日本に長寿企業が多いのは老いた証拠」

ホ記者は、最近、「チョナン・カン」としても活躍した元SMAPの草彅剛氏が一般人女性と結婚したが、その報告形式が「事務所がマスコミにファックスを送った」ことを挙げ、「結婚の知らせそのものよりも目を引いた」と指摘。

ホ記者は、「韓国では消えていくファックス(FAX)が日本ではまだ現役である」とし、「政府省庁や企業のオフィスはもちろん、一般家庭までファックスを愛用する文化が根深く埋め込まれている」と説明。東京都がFAX2台用いてコロナ新規感染者を集計し、感染者の統計情報に狂い(重複集計)が生じた例などを紹介した。

ホ記者は、日本には建国神話に出てくる「3種の神器」があるが、50~60年代のそれは洗濯機・冷蔵庫・白黒テレビが担ったとしつつ、「ところが、最近では、ファックス・判子・ペーパーが21世紀版の3種の神器という言葉が出てくる」と伝え、40代では4人に1人(25.8%)、50〜70代の半分近くファックスを持っているとの総務省調査結果を挙げた。

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「世界の経済規模3位の先進国日本でなぜこのようなことが起きるだろうか」とホ記者は自問し、「まず日本人がこのような状況が問題だと認識さえできなかったのが問題だ」とするイ・チャンミン韓国外大融合日本地域学部教授の分析を伝えた。

イ教授は続けて、「日本人が閉鎖的で、内需市場に安住し、ガラパゴス化していると専門家が指摘してもよく受け入れない傾向がある」とし、自分たちは先進国であるとのプライドが邪魔したとの見方を示した。私たちは、先進国」というプライドがとても強かったと分析した。

ホ記者はまた、NHKの分析を引用し、家庭用ファックスを担当するパナソニックの関係者が、高齢者などから需要が多く販売を中止できないとの声も伝えている。

それ以外にも、「何よりも、日本経済が停滞しているというのが根本的な理由」とのホン・チュンウクEARリサーチ代表や、「レガシーシステム(古いシステム)があまりにも強固なのが問題」とするイ教授の見方を伝えた上で、ホ記者は「ファックスを代替するもので(市場)参入する企業もなく、革新もなく、文化自体が停滞しているという話のようだ」と述べている。

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