【新日本】復帰の飯伏幸太は棚橋に敗北 US王座奪取ならずも万雷の拍手「プロレス、ありがとう」

棚橋(上)のハイフライフロ―を食らう飯伏

新日本プロレス4日の埼玉・メットライフドーム大会で、誤嚥性肺炎から復帰した飯伏幸太(39)はIWGP・USヘビー級王者の棚橋弘至(44)に敗れ、ベルト奪取はならなかった。

飯伏は7月10日札幌大会の直前に発熱し、精密検査の結果「誤嚥性肺炎」と診断された。IWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟への挑戦が決まっていた7月25日東京ドーム大会も欠場。棚橋からの指名を受ける形で、復帰戦での王座挑戦が決定した。

約2か月ぶりのリングに上がった飯伏は感極まったのか、試合開始前の時点で涙を流す一幕も。それでも試合が始まるとその場飛びムーンサルト、コーナートップからの三角飛びケブラーダと、華麗な空中技を繰り広げていく。

棚橋のハイフライフローもヒザで迎撃し、そのままカミゴェを発射。ダメージからカバーにこそ行けなかったものの、ボマイェからジャンピングニーで勝負に出る。しかし正調のカミゴェにカウンターのスリングブレイドを決められると、ドラゴンスープレックス、ハイフライアタックで形勢逆転を許す。最後はハイフライフローで3カウントを奪われた。

リング上で棚橋から「おかえり」と声をかけられた飯伏は、退場する際に観客から万雷の拍手を浴びて復帰を祝福された。「リングに戻ることが本当にうれしくて…戻るまで、ホントに自分なりに精いっぱい頑張ったつもりだったんですけど、やっぱり僕の中で棚橋さんは、ずっと、ずっと夢を与えてくれる人だなと改めて思いました」と王者に感服。

「このタイミングで僕を指名してくれた棚橋さん、あと、ファンの皆さん、僕に関わってくれたみんな、ホントにありがとうございます。応援してくれて、本当にうれしかったです。また、頑張って、やります。プロレス、ありがとう」と床を這って控室へ戻った。

敗れたとはいえ、欠場前と変わらぬ輝きをまとってリングに戻ってきたゴールデンスター。完全復活の時は決して遠くなさそうだ。

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