長崎県佐世保市船越町の九十九島動植物園(森きらら)は、開園60周年の記念事業の一環で、ニホンツキノワグマの展示場を改修する費用を募るクラウドファンディング(CF)に取り組んでいる。
現在同園では2頭のニホンツキノワグマを飼育している。2頭の展示場の地面は全面コンクリートのため、夏は暑く、冬は寒く、快適な環境とはいえない状況だ。
同園では、動物が本来過ごすような環境をつくり、動物の野生行動を引き出す「環境エンリッチメント」に力を入れている。その一環で、クマの展示場には手作りのプールや小屋などを設置したが根本的な環境改善には至っていない。
同園は移転計画が持ち上がっているが、仮に移転が決まっても時間がかかるため、「少しでも早く快適な環境を与えたい」と、CFでの改修資金集めに取り組むことにした。
目標額は850万円。地面に土を盛り、低木の植栽や自然石の設置などを行う予定だ。支援は一口3千円~100万円。返礼品は、遠方者向けのオンラインツアーや、生え変わりで抜け落ちた「キリンのしっぽの毛」「ハリスホークの羽根」などユニークなものも。先着1人のシロテテナガザル「モモ」の赤ちゃん命名権もある。
CFのURLはhttps://readyfor.jp/projects/morikirara。9月16日までで同園入り口でも受け付けている。
森きららCFで改修資金募る クマ展示場を快適にしたい
- Published
- 2021/09/05 13:10 (JST)
© 株式会社長崎新聞社