「2022年の新規定は大きく前進するチャンス」ボッタス、新天地アルファロメオF1での活躍を誓う

 メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームに所属するバルテリ・ボッタスは、2021年シーズンをもって同チームを離れ、2022年シーズンよりアルファロメオ・レーシング・オーレンに移籍することを発表した。

 現在32歳のボッタスは、2013年にウイリアムズからF1にデビューし、2年目からは毎シーズン表彰台を獲得する活躍を見せた。2016年にはタイトル獲得の直後にF1引退を発表したニコ・ロズベルグの後任としてメルセデスへ移籍した。だがボッタスとメルセデスの契約は常に単年契約で、2017年からコンストラクターズ選手権4連覇を達成したボッタスだったが、現在までチームメイトのルイス・ハミルトンを上回ることができていない。

 アルファロメオとは希望通りの複数年契約を締結したボッタス。新しいレギュレーションが導入される2022年からは、新天地でチームの期待に応えたいとアルファロメオのリリースで述べた。

「僕のキャリアにおいて、新しい章が始まる。2022年からアルファロメオ・レーシング・オーレンに加入し、象徴的なメーカーで新たな挑戦ができることを嬉しく思っている。紹介するまでもなく、アルファロメオはF1の歴史に大きな足跡を残してきたブランドであり、このブランドを代表するというのは光栄なことだ」

「アルファロメオのポテンシャルは明らかだし、2022年は新しいレギュレーションが導入され、パフォーマンス面において大きく前進するチャンスがあるので、チームがグリッド上でポジションを上げることをサポートするのを楽しみにしている」

「チームが僕を信頼してくれていることに感謝しているし、その信頼に応えたい。これまでと同様、結果を出すために、そして時が来れば勝利のためにレースをすることを渇望している」

「フレッド(フレデリック・バスール/チーム代表)のことはよく知っているし、これから一緒に仕事をする他のスタッフのことも知り、メルセデスで築いたような強い関係を築くことを楽しみにしている」

「僕はブラックリーで成し遂げたことを誇りに思っているし、今はワールドチャンピオンを目指して戦うなかで仕事をやり遂げることに集中しているが、来年僕を待ち受ける新しいチャレンジも楽しみだ」

F1第4戦アゼルバイジャンGP以来の勝利を鈴鹿で飾ったバルテリ・ボッタス

 ボッタスは過去にヨーロピアンF3シリーズやGP3シリーズに参戦しており、その際ARTグランプリに所属していた。GP3ではタイトルも獲得したが、そのARTグランプリの創設者が、アルファロメオのチーム代表を務めるフレデリック・バスールである。

 バスールは、グリッドの最前線で経験を積んだボッタスとともに戦うことを楽しみにしていると述べた。

「バルテリをチームに迎え入れることを嬉しく思っており、一緒に旅をするのが楽しみだ。彼を迎え入れることで、ヒンウィル(アルファロメオ)には、グリッドの最前線で経験を積んだ強力なチームプレーヤーが加わることになる」

「バルテリは歴史を塗り替えたチームに不可欠な存在であり、4つのコンストラクターズタイトルを獲得している。アルファロメオ・レーシング・オーレンがグリッドの上位に向けて一歩前進するためには、彼は最適なドライバーだ」

「我々の関係は、F3やGP3でともに成功を収めた時まで遡るが、それ以来彼の才能とスキルは明らかで、時間とともに成長している。彼がその能力をチームのために発揮してくれることをとても楽しみにしている」

 アルファロメオについてはキミ・ライコネンが今年限りでF1を引退することを発表しているが、アントニオ・ジョビナッツィの去就についてはまだわかっていない。アルファロメオのシートをめぐっては様々なドライバーの名前が挙がっているが、今回はボッタスのチームメイトに関する発表はなかった。

2021年F1第10戦イギリスGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2021年F1第3戦ポルトガルGP 今季初のポールポジションを獲得したバルテリ・ボッタス(メルセデス)
2021年F1第13戦オランダGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)

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