【W杯アジア最終予選】岡田武史元日本代表監督が「DAZN」生中継で不満ボイス

岡田武史氏(東スポWeb)

元日本代表監督の岡田武史氏(65)が森保ジャパンに緊急提言した。カタールW杯アジア最終予選中国代表戦(7日=日本時間8日、カタール・ドーハ)に臨んだ日本代表は1―0で待望の初勝利を挙げた。試合を中継したスポーツ動画配信大手「DAZN」にゲスト出演した岡田氏は初戦オーマン戦(2日)の敗戦から立ち直ったチームを評価しながらも、今後の戦いに向けて“課題”を突き付けた。

1998年フランスと2010年南アフリカの両W杯で日本を率いた名将の岡田氏は森保ジャパンの勝利を見届けた。「W杯予選はどこと当たっても簡単ではない。勝ち点3という結果でオーライですよ」とチームの奮闘をたたえながらも「本当だったら3点くらいの差がついてもおかしくない試合内容だった」と“本音”をにじませた。

岡田氏は前半に中国の守備的な布陣に対し、日本が圧倒的に攻め込む展開の中で、MF久保建英(マジョルカ)がシュートを決めきれないと、思わず「入れてよ…」とこぼし、FW大迫勇也(神戸)のシュートがポストにはじかれた場面でも「入ったかと思って手を叩いちゃった」とコメントするなど、攻撃陣に不満げな様子だった。

実際、主導権を握った日本は終始、優位に試合を進めたものの、前半40分に大迫が決めた1ゴールのみと、かなり物足りない結果だった。岡田氏は「きれいなゴールばかりではなく、泥くさいような相手の嫌がる、相手のミスを誘うようなところ…こぼれ球を決めるとか、必要な部分だと思う」と注文をつけた。

さらに「これからサウジアラビアやオーストラリア、オマーンのアウェーを考えると、やはり決定機にもう少し点を取っていけるように考えていかないといけない。あれだけ(相手DFが)下がったときに2トップにするとか、いろんなオプションを持っていてもいい」と、1トップにこだわる森保一監督に向けてシステム変更のアドバイスを送ったほどだ。

W杯最終予選は残り8試合。負けられない戦いが続くが、ゴールを奪えなければ勝利はない。2度の厳しい予選を経験した岡田氏の声は森保一監督に届くだろうか。

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