西武・森に2年ぶり首位打者奪還の可能性 オリ吉田正より有利な根拠

シーズン後半戦に入り好調を維持している西武・森

ライバル欠場中とはいえ勝機はあるか。西武の森友哉捕手(26)がシーズン後半戦に入り好調を維持している。

プロ8年目のチーム正捕手は今季開幕から5月まで打率2割台と苦しんだものの、6月に入ると本来の打撃を取り戻し打率3割台へ浮上。五輪中断後の8月はさらに調子を上げ、12試合で脅威の打率4割7分6厘と打ちまくり一気に打率上位争いに加わってきた。

となれば、気になるのが森の2年ぶりとなる首位打者奪取の可能性だろう。現時点のトップは打率3割3分8厘でオリックスの吉田正尚外野手(28)が君臨している。続く2番手で森が3位以下を大きく引き離し、打率3割2分7厘で追う展開だ。ただ、吉田正は5日に左太もも裏を痛め登録抹消。復帰は9月中旬以降と言われる。この間、吉田正は出場せず打率は下がらない。首位打者を狙う森にとっては不利な状況と思われるが、見方を変えればそうでもない。吉田正と森ではチーム状況が異なるからだ。

オリックスは現在リーグ優勝争い真っただ中。その主軸を担う吉田正は復帰後、徹底マークを強いられる。四球増で打率急降下は考えにくい反面、高打率を維持するのも至難の業と言える。一方、西武は現時点でリーグ5位。他球団の森への警戒は続くが吉田正ほどの厳しいマークはない。好調の森の状態を考えれば故障さえない限り、さらなる打率上昇が期待できる。

そんな本人は8月14日から続いていた連続試合安打こそ今月5日に「14」でストップしたものの、8日のソフトバンク戦(メットライフ)では相手エース・千賀から1安打を放った。

チームは下位低迷も首位打者タイトルは射程に収める森。今後の行方に注目が集まる。

© 株式会社東京スポーツ新聞社