巨人が“佐藤輝の教訓”生かす 今年のドラフトは「隠密行動」

勝負どころで勝ち切れない

巨人は8日のDeNA戦(横浜)で先発・山口俊(34)が初回に2点を失うと、内野陣の守備のミスもあり5回4失点KO。打っては6回、吉川の適時打による1得点のみと1―4で敗れ、今季ワーストタイの引き分けを挟み4連敗となった。原監督は「今日はなかなかチャンスらしいチャンスがなかった」と振り返ると、守備のミスにも「『たられば』が通用するような世の中だったらね、スポーツ界はいいんだけどね」と切り替えた。

2年連続独走Vから一転、今季の巨人は勝負どころで勝ち切れない。さまざまな要因があるものの、ドラフト、FA、外国人補強と昨オフに獲得した新戦力が現在一軍に1人もいないことも大きい。それだけに補強の目玉の一つであるドラフト会議(10月11日)では〝反省〟を生かす。

昨季は8月末の編成会議後、球団幹部が「(ドラ1は)パワーヒッターの外野手」と〝匂わせW発言〟。近大の佐藤輝明外野手(阪神)の名前がドラ1候補として大々的に報じられ、会議前日の10月25日に原監督が佐藤輝の指名を明言した。

ところが巨人が早めに意志を固めたことで、佐藤輝の評価が急上昇。ドラフト当日は巨人、阪神、ソフトバンク、オリックスと大卒野手ではクジを引いた原監督以来、40年ぶりの4球団競合となり、抽選で敗れた。

これを踏まえ、球団関係者は「今年はドラ1候補を表明しない方針」と〝隠密行動〟を示唆しているが…。果たしてどうなるのか。

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