CBSスポーツ報道 ア・リーグMVP「ブルージェイズ・ゲレロにチャンス」

ウラジーミル・ゲレロ内野手((ロイター=USA TODAY Sports)

CBSスポーツ(電子版)は8日(日本時間9日)に全米野球記者協会によるMVP投票を10年以上研究しているマット・シュナイダー記者のMVPレースの見解を掲載した。

「ア・リーグはなおも2選手の一騎打ちで、他の選手らはチリの中」とし、エンゼルスの大谷翔平投手(27)が優位であることは変わらないものの、2番手のブルージェイズのウラジーミル・ゲレロ内野手(22)にわずかながらチャンスがあるとした。

大谷にとって唯一不利な材料にエンゼルスが7日(同8日)時点で69勝70敗でプレーオフ進出が絶望的なことを挙げた。

「悪くはないが、良くもない記録。大谷がいなかったとしたら、69勝70敗まではいかなかったという意味では、『価値』を考えた時の参考になるだろう。これまでマウンドと打席で彼がやってきた証拠を見れば、これ以上投打の頻度を上げられないし、チームが勝つためにこれ以上、大谷にできることは少ない」。直近7試合で23打数3安打、打率1割3分、1本塁打、3打点の不振も気がかりだ。

対するゲレロは直近7試合で29打数12安打、打率4割1分4厘、2本塁打、3打点、8得点と絶好調。ブルージェイズは7日時点で6連勝中で、ワイルドカード争いでレッドソックスに2ゲーム差まで迫っている。

「今もなお、大谷の方が優位だと思っているが、ゲレロが猛烈に追い上げている。彼は打率、出塁率、OPS、得点、安打数、塁打数でア・リーグをリード。長打率2位、本塁打3位、打点4位。ブルージェイズがプレーオフの位置に急上昇しているので、二刀流を超えるチャンスは十分あると捉えられる。今はまだカミソリの細さくらいのチャンスだと思うが」

その上でシュナイダー記者は3番手以下はいないとし、「この2選手は、他とは別世界のシーズンを送っている。大谷かゲレロのどちらかがナ・リーグだったら、MVPレース自体がないくらいだ」と断言した。

大谷の次回登板は10日(同11日)の敵地アストロズ戦に決まった。あと1勝となっている1918年のベーブ・ルース以来となる「2桁勝利&2桁本塁打」を達成すれば、確実だろう。

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