佐渡汽船支援予算 予算執行に付帯決議 上越市議会文教経済委 本会議に提案へ 上越市議会9月定例会

 上越市が市議会9月定例会に上程した、佐渡汽船(本社・佐渡市)に約2億4000万円を支援する補正予算案について、市議会文教経済常任委員会は10日、「予算執行は佐渡汽船の経営状況を精査し、市議会に説明を行った上で適切な時期に行う」など4項目から成る付帯決議案を、本会議に提案することを賛成多数で決めた。

 支援は新型コロナウイルスの影響で減少した、佐渡汽船小木―直江津航路の運賃収入相当額で、金額は4月末のジェットフォイル就航後の年間輸送計画(5万1000人)から輸送見込み人数(1万5802人)を差し引き、片道運賃相当額を掛けて算出した。

 市は航路維持や佐渡汽船の経営改善には、同社自身の改革だけでなく、同市をはじめ就航している自治体との協調した支援が必要だと説明。議会側は、委員全員が「直江津―小木航路は市にとって重要な航路」との認識を示したものの、支援時期の是非や金額の算出根拠には「明確でない」「ジェットフォイルが就航したばかりなのに、支援はこの時期でなければならないか」といった疑問が相次いだ。付帯決議案は本会議に提出される。

 上野公悦委員長は「委員の多くが、航路は重要だが、支援の根拠や算定根拠が明確でないと考えた結果ではないか」と述べた。

© 株式会社上越タイムス社