MotoGP第13戦アラゴンGP:ドゥカティのバニャイア、レコードブレイクのタイムで今季2度目のポール獲得

 MotoGP第13戦アラゴンGPの予選がスペインのモーターランド・アラゴンで行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がオールタイム・ラップ・レコードを更新するタイムを叩き出し、ポールポジションを獲得した。チャンピオンシップリーダーのファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)はフロントロウの3番手。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は11番手で予選を終えている。

 フリー走行3回目は気温21度、路面温度26度のドライコンディションで行われた。セッション序盤、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)がトップに立ち、2番手にジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)、3番手にアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)がつける。

 その後しばらく大きな動きはなかったが、残り時間20分でアレイシ・エスパルガロが1分47秒772を記録。その直後、中上がそのタイムを上回る1分47秒394を記録して再びトップに浮上する。中上はその翌周にもタイムを詰め、トップを維持した。また、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)が一時4番手タイムを記録し、トップ5以内に食い込んだ。

 残り時間10分を切ると、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がトップタイムを更新。さらに残り時間が6分になるころ、次第に予選Q2へのダイレクト進出を懸けたタイムアタックが始まる。

 まずはここまで上位に食い込めずにいたマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が3番手タイムを記録。さらにミルが1分46秒982のトップタイムをマークした。その見るのタイムを上回ったのがクアルタラロで、残り2分を切ってミルのタイムを0.056更新してトップに浮上した。

 クアルタラロはそのままトップでこのセッションを制した。2番手はアレイシ・エスパルガロ、3番手はミル、4番手はバニャイア、5番手はジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)。マルク・マルケスは最後のアタックで14コーナーで転倒を喫してタイムを更新できなかったが、8番手。中上は9番手でQ2へのダイレクト進出を決めている。

 フリー走行4回目では、マルク・マルケスがトップ、2番手にはルーキーのエネア・バスティアニーニ(アビンティア・エスポンソラーマ)がつけた。3番手はバニャイア、4番手はクアルタラロ、5番手がミラーで、中上は6番手だった。

## ■予選:バニャイアが今季2度目のポール獲得

 予選Q1は気温27度、路面温度44度のドライコンディションで始まった。Q1から予選に臨むのは、ヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)やビニャーレス、カル・クラッチロー(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、バレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハSRT)、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)などの面々である。

 前半のアタックでは、トップにザルコ、2番手にはブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)がつける。後半のアタックに入ると、ダニロ・ペトルッチ(テック3KTMファクトリー・レーシング)が2番手に浮上。しかしそのタイムをビンダーが上回った。この結果、序盤からのトップを維持したザルコ、2番手のビンダーがQ2進出を決めた。ビニャーレスはQ2進出を逃し、予選19番手。ロッシは21番手で予選を終えた。

 続いて始まったQ2では、序盤にホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)が1分46秒878を記録してトップに立つも、クアルタラロがそのタイムを0.151秒更新する。

 後半のアタックでは、バニャイアが1分46秒322を叩き出してトップに躍り出る。このタイムはこれまでのオールタイム・ラップ・レコード、1分46秒635を更新するものだった。最後のアタックに入ったクアルタラロが各セクターでタイムを詰めていくも、バニャイアのタイムには届かない。その直後、やはり最後のアタックでタイムを縮めたミラーが2番手に浮上する。

 ポールポジションを獲得したのはバニャイア。バニャイアにとって今季2度目のポールポジションとなった。2番グリッドを獲得したミラーととともに、ドゥカティ・レノボ・チームのふたりがフロントロウの1番手、2番手に並ぶ。3番手はチャンピオンシップでランキングトップにつけるクアルタラロで、今季、第2戦ドーハGPを除いてフロントロウを獲得し続けている。

 フロントロウは逃したものの、マルク・マルケスは4番手で今季自己ベストグリッドを獲得した。5番手はマルティン、6番手はアレイシ・エスパルガロで、2列目までにドゥカティ勢3人が並ぶことになった。

 チャンピオンシップでランキング2番手のミルは最後のアタックでラインを外し、3列目7番手、ランキング3番手のザルコは4列目10番手。中上は11番手だった。

2021年MotoGP第13戦アラゴンGP ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)
2021年MotoGP第13戦アラゴンGP フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)
2021年MotoGP第13戦アラゴンGP ポールポジション:フランセスコ・バニャイア、2番手:ジャック・ミラー、3番手:ファビオ・クアルタラロ

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