今季9度目の完封負けは、6回最少失点のルーキー左腕・伊藤将を〝見殺し〟にする何ともやるせない敗戦となった。15日、阪神はヤクルトに0―1で敗れ、2位とのゲーム差を2・5とされた。
前日14日の11残塁に続き、この日は9残塁。猛虎打線が敵地・神宮で〝2夜連続〟の拙攻となってしまった。
ヤクルト先発・小川に対し、6回まで5度の先頭打者が出塁。毎回のように得点圏に走者を進めるも、あと1本が出ず。今季12度目の猛打賞の近本の3本など、6安打、5つの四球を選び塁上をにぎわせたが、本塁が遠かった。
なかでも若干、深刻なのが、チーム一の63打点を稼いできているサンズの不調だ。この日は6回、8回と2度の二死満塁の場面で凡退。矢野監督も「ジェリー(サンズ)の状態がちょっと悪いし」と心配を隠せない。
敵地でのヤクルトとの首位攻防2連戦は終わってみれば、1敗1引き分け。勝利をつかめなかった要員は、明らかにクリーンアップの大山、サンズといったポイントゲッターたちが、凡打する場面が目立った点。それだけに、指揮官も試合後「返すところのバッターが誰か上がってこないと、ちょっと厳しい」と中軸勢の奮起を促していた。