長崎文献社の書籍などを無断掲載 無料ダウンロード装う詐欺サイトに注意!

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書籍の無料ダウンロードを装った偽サイトの画面(県警サイバー犯罪対策課提供)

 長崎文献社(長崎市)の書籍の表紙画像などを無断で掲載し、PDFファイルが無料でダウンロードできると偽ったサイトが複数確認されていることが同社や県警への取材で分かった。メールアドレスなどの情報を入力させて盗み取る「フィッシング詐欺」の手口とみられ、県警は「『無料』という甘い言葉に惑わされず、アクセスしないでほしい」と注意を呼び掛けている。
 同社が出版した「復元!被爆直前の長崎」の著者で長崎市の自然史研究家、布袋厚さん(62)が1月に発見。布袋さんが調べたところ、少なくとも同書を含め同社の刊行物約20点のタイトルなど一部情報が無断で掲載されており、URLを追跡すると、海外のサーバーが使われていることも分かった。
 全国の出版社で同様の事案が確認されており、出版社側は自社のホームページで「無料ダウンロードを装ったフィッシング詐欺サイト」と注意喚起している。京都市の出版社によると、インターネット通販サイトに掲載された書籍の表紙画像や目次などの情報が無断で使われていたという。
 文献社側から相談を受けた県警サイバー犯罪対策課が確認したところ、会員登録と称しメールアドレスとパスワードを入力させる画面が現れた。さらには「(身元)確認のため必要」などと偽ってクレジットカード情報の入力を求める画面が表示された。入力した情報は盗み取られ、不正利用される恐れがあるという。
 同課は被害に遭わないポイントとして、▽URLのドメインの末尾が日本の団体が管理していることを示す「jp」か確認。「ml」など見慣れないものには安易にアクセスしない▽出版社の公式サイトで、無料で公開しているか確認する-を挙げる。
 長崎文献社は「許可なく使われて迷惑な話だ」と憤っている。自社のホームページでも注意喚起を考えている。
 県警に寄せられた、偽サイトなどの情報提供件数は昨年は48件だったが、今年は7月末までに134件と急増している。県警は警察庁や関係団体と連携し、偽サイトを確認した場合は、ウイルス対策事業者などに情報提供。閲覧しようとすると画面上に警告が表示されるなどの被害拡大防止策を事業者が実施している。
 フィッシングが疑われるサイトを発見した場合、県警はフィッシング110番(メールアドレスphishing@police.pref.nagasaki.jp)へのメールで情報を受け付けている。

偽サイトで、会員登録と称しメールアドレスとパスワードの入力を求める画面(同課提供)