「コケ発信」「検診受診を」 日南高生が地域課題研究

関心を持ったテーマや研究結果を発表する日南高の2年生

 日南市・日南高(山田秀人校長、343人)の2年生が地域の課題解決を目指して調査、研究してきた成果を披露する「未来戦略課」の発表会は14日、同校であった。6グループが「健康づくり」や「自然保護と観光振興」など、さまざまなテーマで提案を行った。
 この取り組みは2016年度にスタート。生徒たちは昨年末にテーマを設定し、6、7人程度の約20グループに分かれて調査、研究してきた。同日の発表会には、7月の校内選考を経て選ばれた6グループが臨んだ。
 生徒はパワーポイントを駆使して研究成果を分かりやすく発表。がん検診の受診率向上や災害時医療の実動訓練、漁業を支える技能実習生との関係構築などさまざまな提言が出され、高橋透市長ら5人の審査員は対面で、1年生もリモートで聞き入った。
 最優秀の市長賞は、同市南郷町の目井津港にある虚空蔵(こくぞう)島がコケの宝庫であることに注目し、全容調査と環境保全、観光利用の促進などを訴えたグループが受賞。高橋市長は「斬新、柔軟なテーマで研究され、宿題も宝も頂いた」と講評を述べた。
 最優秀に輝いたグループの班長を務めた橘湧静(ゆうせい)さん(17)は「コケは奥が深く、温暖化などの環境指標にもなる。今後も調査を続け、荒らされないよう対策もしていきたい」と話していた。

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