壮絶に散った。元迷惑系ユーチューバーのへずまりゅう(30)が19日、バトゥール東京(歌舞伎町)で行われた素人異業種格闘技戦「hatashiai」で、格闘家としてデビューを果たした。キックボクシングルールで、持ち前のナチュラルパワーを見せたが、黒人ファイターのジャスティン(23)の前にTKO負けを喫した。
先月、窃盗罪や業務威力妨害罪などで有罪判決が出たへずまは、控訴中も「もう迷惑行為はしない」と更生を誓い、「格闘技界で有名になりたい」と格闘家への転向を表明。わずか2週間あまりで、デビューとなった。
「スクールウォーズ」の主題歌「ヒーロー」のテーマに乗って、「無罪」のTシャツを着て入場したへずまは、国家斉唱でも君が代を熱唱し、気合十分だ。
へずまは元レスリングの国体選手で、運動神経は高いものの、ブランクは否めない。さらに打撃は未経験。それでも試合前にへずまは「10年前の(体力の)貯金があるだけ。気持ちじゃ負けん」と自らを鼓舞し、ヘッドギアの着用も拒否していたが、相手はなんとRIZIN出場を目指して、コンゴから来日しているファイターだった。
ゴングが鳴ってから、突進したへずまに対し、ジャスティンは軽くいなし、パンチを受け付けない。逆に的確にパンチを決められ、1R終了間際にダウンを喫した。及び腰になりかけたが、インターバルでへずまは「絶対倒す」と気合を入れ直した。
それでも、2R開始15秒、ジャスティンのフックにマットに沈み、レフェリーストップによるTKO負けとなった。
へずまは「とにかく悔しい。hatashiaiで、ジャスティンともう1回やりたい」と再戦を訴えた。みそぎマッチの立会人となった青汁王子こと三崎優太氏は「ルールが違ったらチャンスがあった。総合(ルール)だったら勝てたんじゃないか」とリマッチに期待を寄せた。元迷惑系ユーチューバーから格闘家への道が始まった。