コーヒー豆販売利益寄付目指す 飯野高生イエメン支援

イエメンの支援に取り組む飯野高3年の塚本修三さん(左から2人目)ら

 高校生が発展途上国を支援―。えびの市・飯野高(長谷川岳洋校長)の1~3年生計6人が、飢餓に苦しむイエメンの子どもの写真をきっかけに、同国を支援しようと動き始めている。クラウドファンディングを活用してイエメン産コーヒー豆を販売することで、同国の産業振興につなげたい考え。発起人の3年生、塚本修三さん(18)は「世界中から飢えに苦しむ子どもをなくすため、自分たちの行動が少しでも役に立てれば」と力を込める。
 活動のきっかけは、塚本さんが昨冬にSNS上で偶然目にした、痩せ細った子どもを女性が抱きかかえる一枚の写真。以来、塚本さんは「授業中も部活中も、夢の中でも写真が頭から離れなくなった」。
 塚本さんは「自分にできることはないか」と教諭にも相談。教諭の助言もあり、同国支援に取り組む女性にSNSを使って連絡。交流が始まり、クラウドファンディングを活用した支援の方法についてアドバイスを受けながら準備を進め、同級生や後輩たちも活動に加わった。
 支援は、同国産コーヒー豆を日本の貿易会社から買い取る資金をクラウドファンディングで募り、購入したコーヒー豆を全国に販売、利益をイエメンに寄付するというもの。その寄付金を産業振興に活用してもらうのが狙いだ。今年の夏にスタートさせ、購入資金は1カ月で40万円ほど集まったが、期間内に目標の150万円に届かなかったため、ルール上40万円を受け取ることはできなかった。
 現在は10月ごろの再挑戦を見据え、確実に資金を獲得できるようメンバーと協議を重ねる塚本さん。「自分が卒業してからも、後輩たちが活動を続けられるように取り組みたい。そして、自分もできる範囲で支援を続けていく」と話している。

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