山本味噌醸造場(上越市中央1)と水中音響機器を手掛けるウエタックス(同市岩木)は22日、音楽を聴かせて醸造するみその仕込み作業を報道陣に公開した。
両社と信州大、上越市の産学官連携プロジェクト。同様に仕込んだみそは「音で育てたおいしい味奏」と銘打ち販売している。
音楽による振動や周波は発酵に好影響を与えると考えられており、全国各地のみそや日本酒の醸造元がロックミュージックやクラシックを聴かせた商品を販売している。山本味噌の山本幹雄専務は「事実、音楽を聴かせていないものより早く発酵が進み、味もまろやかになる」と話す。
音楽を聴かせる方法にはスピーカーを天井からつり下げる、タンクの壁面に張り付けるなどの方法があるが、両社は直接音を聴かせたいと、桶の中にスピーカー3個を入れた。約100日間音楽を聴かせ、出荷する。
ウエタックスの植木正春専務によると、発酵を促進させるのは「強弱があって、低周波・高周波のバランスが良い音楽」。みそにはその条件を踏まえ、上越市ゆかりのアーティストの楽曲を聴かせている。植木専務は「上越市は発酵のまちを掲げている。みそ以外の発酵食品でも協力したい」と話した。