<コリア・ニュース・コラム>コロナ禍の技術交流

秋になると平壌では様々な展示会が開催されてきた。30回以上開かれた伝統ある全国一般消費財展示会だけでなく、近年は日用品に加えて酒類、基礎食品、キムチをはじめとする食料などあらゆるジャンルに細分化された。

大盛況だった2019年の秋季全国靴展示会 (C)朝鮮新報社

19年の秋季全国靴展示会に足を運んだことがある。展示品に気を取られて油断すると、たちまち同行者とはぐれてしまうほど活気にあふれていた。同年秋には国産の子ども用品に特化した児童商品展示会や全国化粧品展示会が初めて開催された。

靴、酒類、キムチの展示会を見て回ったことがあるが、年々品質が向上しているのが手に取るようにわかる。さらなる発展が期待されたが、新型コロナウイルスの世界的流行に伴い、明らかに密になるような展示会は開催されていない。

その代わり、専門家らのウェブ会議がたて続きに行われ活発に技術交流している。

最近報道されたものだけでも、電力、情報、建設、温室野菜、化粧品部門の科学技術討論会が開かれた。「原料、資材、設備の国産化と再資源化、新製品開発、質向上」をテーマに行われた全国化粧品部門科学技術発表会には、各地の化粧品工場、研究機関に加え、昨年10月に竣工した平壌香料工場も参加した。

朝鮮では「見習い、追い越し、経験を交換する運動」が伝統的に行われている。非常防疫体制の中、展示会は開けなくても、その時のように各工場、研究機関が成果と経験を共有し、さらなる発展を目指している。

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