レギュラーシーズン残り1週間 ポストシーズン争いの行方に注目!

2021年のレギュラーシーズンは日本時間9月28日からいよいよ最後の1週間に突入する。現時点でポストシーズン進出が決まっているのはレイズ、ホワイトソックス、ブリュワーズ、ジャイアンツ、ドジャースの5チーム。このうちレイズ、ホワイトソックス、ブリュワーズの3チームは地区優勝も決めている。逆に言えば、ポストシーズンに進出する10チームのうち5チーム、地区優勝6チームのうち3チームの決定はレギュラーシーズン最終週に持ち越されることになった。

ア・リーグは東部地区のレイズ、中部地区のホワイトソックスの優勝が決まり、西部地区のアストロズもマジック2という状況。よって、ワイルドカードの2枠をめぐる争いの行方に注目が集まっている。現時点ではヤンキースがトップに立ち、そこから1ゲーム差の等間隔でレッドソックス、ブルージェイズ、マリナーズ、アスレチックスという順番。トップのヤンキースから5番手のアスレチックスまで4ゲーム差という状況になっている。

直接対決はヤンキース対ブルージェイズが3試合、マリナーズ対アスレチックスが3試合。ブルージェイズはヤンキース3連戦のあとに勝ちを計算できるオリオールズ3連戦を残しており、ヤンキース3連戦に勝ち越すことができれば逆転でのワイルドカード獲得が見えてくる。マリナーズは今季アスレチックスに12勝4敗と相性がよく、前回の4連戦と同様にアスレチックスをスイープし、最後のエンゼルス3連戦を迎えたいところだろう(アスレチックスはマリナーズ3連戦のあとアストロズ3連戦)。

ヤンキースはブルージェイズ3連戦とレイズ3連戦を残しており、スケジュール的には最もタフ。今季ブルージェイズに6勝10敗、レイズに7勝9敗と負け越しており、ワイルドカード圏内キープのためには奮起が必要だ。レッドソックスは残り6試合がすべて敵地だが、オリオールズ3連戦、ナショナルズ3連戦と下位チームとの対戦が続く。取りこぼしがなければワイルドカードを手にすることができるはずだ。

ナ・リーグは中部地区のブリュワーズの優勝が決まり、中部地区2位のカージナルスは破竹の16連勝で第2ワイルドカード獲得へのマジックを1としている。よって、残りの注目ポイントは東部地区と西部地区の優勝争いということになる。

東部地区は首位ブレーブスを2.5ゲーム差で2位フィリーズが追っている。日本時間9月29日から直接対決3連戦がスタートするが、この3連戦をブレーブスがスイープすれば一気に優勝決定、逆にフィリーズがスイープすれば順位が入れ替わる。直接対決のあと、ブレーブスはメッツ3連戦、フィリーズはマーリンズ3連戦が残っているが、直接対決3連戦でブレーブスが2勝以上すれば優勝争いは決着したも同然だろう。

西部地区は優勝争いに敗れたチームが一発勝負のワイルドカード・ゲームに回ることになる。現在は首位ジャイアンツを2ゲーム差で2位ドジャースが追う状況。ダイヤモンドバックス3連戦とパドレス3連戦を残すジャイアンツに対し、ドジャースはパドレス3連戦とブリュワーズ3連戦を残している。対戦相手だけを見ればジャイアンツがかなり有利な状況だが、ブリュワーズはすでにナ・リーグの第2シードとなることが確定しており、最後の3連戦は主力を休ませる可能性もある。期待はずれのシーズンを過ごしたパドレスが両チームの対戦を残しており、優勝争いのカギを握る存在となる。

なお、日本人選手でポストシーズン進出の可能性があるのは澤村拓一(レッドソックス)と菊池雄星(マリナーズ)の2人。ともに自身初となる大舞台に立つことができるか注目したい。

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