白鵬引退「横須賀で強くなり、今の自分が」 第二の故郷でねぎらいの声

16歳のころ、横須賀で稽古に励む白鵬

 白鵬は10代の頃、所属する宮城野部屋とのゆかりが深い神奈川県横須賀市でのサマーキャンプに毎年参加し、めきめきと力をつけた。白鵬本人も63連勝と5場所連続優勝の祝賀会(2010年)で、「横須賀で強くなって今の自分がいる」と第二の故郷に感謝していた。

 けいこ熱心に加え、合間には福祉施設を慰問して利用者らと交流するなど優しい人柄を慕う“地元”ファンは多く、横綱になってからは横須賀の経済人を中心に白鵬神奈川後援会が誕生。1千万円を集めて富士山をあしらった化粧まわしも贈った。

 白鵬と長年親交を続け、同後援会事務局長も務めた多賀敏夫さん(80)は「入門当時はきゃしゃな体で、まさかこんな大横綱になるとは思わなかった」と振り返る。昇進してからも温浴施設やゴルフ練習場などに一緒に出掛ける仲だった。

 多賀さんは「休場が続き、最後に優勝して花を咲かせた。本当に長い間ご苦労さまでした」とねぎらっていた。

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