久保の負傷にピリピリ… マジョルカ指揮官の対応は森保ジャパンへの“けん制”か

負傷の状況が気になる久保

スペイン1部マジョルカの日本代表MF久保建英(20)の負傷を巡って、ルイス・ガルシア監督が異例のピリピリモードで波紋を呼んでいる。

久保は22日のレアル・マドリード戦でヒザを負傷し、復帰まで1か月以上を要すると複数の現地メディアが報じた。26日のオサスナ戦後の会見ではガルシア監督に対して久保の負傷に関する質問が集中。ヒザの負傷が半月板損傷か問われると「ヒザの問題だ。それでいいじゃないか!」と気色ばんで詳細を明かすことを拒否した。そのうえで「そこまで深刻というわけではない。ヒザなので難しい状況であることに変わりはないが…。(離脱期間が)どのくらいになるかは分からない」とかたくなに詳細を明かそうとしなかった。

クラブ側としてはケガの詳細を公にしたくないケースもあるのは当然で、特に今回は保有元のRマドリードの意向も絡んで情報の取り扱いに神経質になっている。

ただ、ピリピリモードの理由は他にもありそうだ。「レアルも含めてクラブのほうは久保の将来を考えて慎重にケガに対処しようとしているのでは。復帰してもなるべく代表では無理をさせたくないだろうね」と欧州事情に詳しいJクラブ関係者は指摘する。

順調にいけば、実戦復帰は10月末か11月初め。その先にはすぐに11月のカタールW杯アジア最終予選(11日=ベトナム戦、16日=オマーン戦)が控える。だが森保ジャパンでは前回の活動でもMF南野拓実(リバプール)とFW古橋亨梧(セルティック)が負傷しており、クラブとしては久保の負傷に対してナーバスな姿勢で代表側を〝けん制〟する狙いも透けて見えるというのだ。

日本の未来を担う存在だけに、強行招集だけは避けなければならない。

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