マリナーズ・菊池雄星はローテ落ち濃厚 有望株右腕が明日先発か

逆転でのワイルドカード獲得に向けて負けられない戦いが続くなか、マリナーズは背信投球を続ける菊池雄星を先発ローテーションから外すことを決断したようだ。菊池は順番通りにいけば明日(日本時間9月29日)のアスレチックス戦で先発する予定だが、マリナーズは有望株右腕マット・ブラッシュをチームに帯同させ、先発投手としての準備を行わせている。メジャーリーグ公式サイトでマリナーズを担当するダニエル・クレイマー記者は「先発ローテーションの菊池のスポットにブラッシュが入ることになるだろう」と伝えている。

菊池は日本時間7月5日に自身初のオールスター・ゲーム選出が決定。その時点では15試合に先発して93回1/3を投げ、6勝3敗、防御率3.18、93奪三振をマークしていた。ところが、それ以降の14先発では63回2/3しか投げられず、1勝6敗、防御率6.22、70奪三振と大幅に成績が悪化。特に9月は5イニングを投げた登板が1度しかなく、マリナーズは負けられない戦いが続くなか、菊池にこれ以上先発のマウンドを任せられないと判断したようだ。

ブラッシュは2019年ドラフト4巡目(全体113位)指名でパドレスに入団した23歳の右腕。パドレスがテイラー・ウィリアムスを獲得したトレードの後日指名選手として昨年9月にマリナーズへ移籍し、「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングではマリナーズの10位にランクインしている。今季はA+級とAA級で合計20試合(うち19先発)に登板して97回1/3を投げ、6勝4敗1セーブ、防御率2.31、143奪三振をマーク。制球力に不安を残すものの、三振奪取能力の高さが魅力の右腕である。

菊池が今後どのような役割を担うかは不透明だが、もしマリナーズがワイルドカードを獲得できたとしても、菊池がポストシーズンのロースターに名を連ねる可能性は低いとみられる。菊池の現状を考えると、マリナーズが来季以降の4年6600万ドルという球団オプションを行使する可能性は低く、菊池は選手オプションを行使して1年1300万ドルで残留するか、選手オプションを破棄してFAになるかを選択することになりそうだ。

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