イングランドサッカー界が、ヘディングが脳に与える危険性について本格調査を開始すると英紙「デーリー・メール」が報じた。プレミアリーグ・トットナムがルールを無視していることが発覚し、事態を重く見たという。
同紙によると今後、プレミアなど10以上のクラブのトップ、U―23、女子選手がチップが埋め込まれた特殊なマウスガードを練習中に着用し、ヘディングが脳に与える危険性測定を本格的に開始。練習中に行われ、ボールの距離が違うと、脳に与える影響がどのように変わるかをさらに検証し、ガイドラインに反映するという。
イングランドサッカー協会やプレミアリーグが合意した現行ガイドラインでは、ロングボール、クロス、CK、FKなど、力の強いボールに対するヘディング練習は週に10回までと推奨されている。しかし、同メディアによると、トットナムのヌーノ・エスピリト・サント監督が、日本代表DF冨安健洋が所属するアーセナルとの対戦を前に、このルールを無視していることを告白。「嘘はつかない。私のチームではボールをヘディングした回数を数えたりしていない。問題になるかもしれないが、サッカーはジャンプしたり、ヘディングしたりするもので、それはゲームの一部」と堂々告白。研究者たちの強い懸念を招き、本格調査に舵を切ったという。
他クラブでも同様にルール無視が噂されており、ルールの厳格化へ動きだしそうだ。