『このミス』大賞・受賞作!『元彼の遺言状』の続編『倒産続きの彼女』発売!

株式会社宝島社は第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、 今年1月に『元彼の遺言状』でデビューした新川帆立の最新作『倒産続きの彼女』を10月6日(水)に発売。 本書は『元彼の遺言状』の待望の続編で、 同日には『元彼の遺言状』の文庫版も同時刊行。 デビューからわずか9カ月でシリーズ累計48万部を突破。 『倒産続きの彼女』は、 女性弁護士・美馬玉子が前作主人公の先輩弁護士・剣持麗子とタッグを組み、 謎の連続殺「法人」事件に挑むリーガル・ミステリーです。 全国の書店員様からは「新ヒロイン美馬玉子にどっぷり肩入れしてしまった」「真逆のタイプの弁護士コンビ、 美馬玉子と剣持麗子の研ぎ澄まされた推理劇に目が離せない」など、 新川の持ち味であるキャラクター造形を評価する声が集まった。 前作の『元彼の遺言状』は、 デビュー作ながら全国の書店で売上1位を獲得。 2021年上半期ベストセラー5位(単行本フィクション部門/日販調べ)と異例の売れ行き。 著者の新川帆立は29歳でデビュー、 東大卒・元プロ雀士・元弁護士という異色の経歴でも話題となり、 テレビ番組で密着取材が組まれるなど今最も注目を集める新人作家だ。

著者コメント

前作では剣持麗子を愛してくださり、 本当にありがとうございます。 皆様から頂いた声がとても嬉しく、 宝物のように抱えながら続編を書きました。 本作ではニューヒロインが登場します。 まさか主人公が変わるとは誰も予想していなかったでしょう。 でも、 私の中には紹介したい女の子がまだまだいるのです。 読者の予想を裏切り、 期待を超えていきたいです。 強く優しいヒロイン達との冒険をお届けします! 『元彼の遺言状』を刊行後、 有難いことに「続編を読みたい」というお声を多く頂き、 お話を考え始めました。 新ヒロインの人物造形を考えている際に 「もっと人に頼る感じの子を出したら」 という意見を複数の方から頂きました。 エンタメの手法としては正しい意見だと思いつつも、 内心引っかかりを覚えました。 それがきっかけで、 むしろ私は 「女性がひとりで生きていってもいい」ということを伝えたい のだなと気づき、 今回のお話の軸にしました。 強く優しいヒロインを描きたいというのは前作から共通しています。 前作では「女性弁護士」という属性だけを見て、 著者と主人公を同一視するレビューなども拝読しました。 当然ながら 女性弁護士といっても色々な人がいます。 前作と異なるタイプの女性弁護士を描くことで、 一定の属性でテンプレート的に人を見る見方にNOを突きつけたい思いもありました。 また、 『醜いアヒルの子の定理』というものを作中で紹介しています。 テーマと呼べるほどのものではありませんが、 劣等感が強い玉子の思考を解きほぐす一要素です。 多様性が叫ばれる時代に、 そもそも多様性とは何かを考えさせる定理 なので、 個人的にも面白いと思っています。 私も婚活をしたことがあるので焦る玉子の気持ちは分かります。 学歴や年収が高いことが理由で結婚相談所への入会を断られた経験もあり、 キャリア女性ならではの婚活の難しさも感じました。 他方で、 結婚や家庭を理由に自分のキャリアに限界を設定するのはもったいないし、 本当はもっとうまい折り合いのつけ方があるのではないか とも思います。 同じような悩みを抱える方がいるのではないかと思って、 玉子の悩みについて丁寧に描きました。 デビューするまでは小説を書くのがとにかく楽しかったのですが、 デビュー後は、 書きたいものと書けるもののギャップに苦しみました。 より面白い小説を書くためにどうすればいいか、 常に考えています。 アメリカに移ってからは海外の市場規模の大きさを痛感し、 「日本語を使って日本国内向けの小説を書く」というのが、 いかにニッチな行為かを再認識 しています。 日本の漫画はかなり人気ですが、 小説はそうでもありません。 どうにかならないものかと考えています。

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