【北京五輪】ワクチン未接種者なら3週間の隔離 半強制的措置に一部の国は頭を悩ます

北京五輪は有観客開催を見込んでいる(ロイター)

国際オリンピック委員会(IOC)は29日、2022年北京五輪の開催に改めて意欲を示したものの、一部の国は新型コロナウイルス感染症対策に頭を悩ませている。

北京五輪では、今夏の東京五輪と同様に海外からの観客受け入れを見送る一方で、中国在住者はチケットを購入することができる。さらに、ワクチン未接種の選手、大会参加者は北京到着後、21日間の隔離措置を受けることなどを決定した。

IOCは「ワクチンの正当な医学的免除を受けている場合は免除する」との考えだが、ワクチン未接種で3週間の隔離を強いられた場合、選手のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことが懸念される。

そのため、カナダオリンピック委員会のデビッド・シューメーカーCEOは、カナダ公共放送局「CBC」に「北京に出場するカナダ人選手にワクチンを必須とするかどうかを決定している最中」と戸惑いを口にした。

すでに米国は、他国に先駆ける形でワクチン接種の義務化を決定済み。ただ、義務化には疑問の声も聞かれることから「我々の決定は、我々のチーフ・メディカル・オフィサー、その他のメディカル・リード、そして我々のアスリート委員会との協議によって行われます」と語るにとどめた。

北京五輪の実施にあたり、ワクチン接種は〝命綱〟の1つであるとはいえ、一筋縄にはいかなさそうだ。

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