優勝Mどころか… ロッテ大逆転負けはV逸への“致命傷”?

正念場のロッテ・井口監督(左)と森脇コーチ

リーグVを逃す致命傷にならなければいいが…。ロッテが30日のオリックス戦(ZOZOマリン)にまさかの逆転負けで3連敗。6度目のチャレンジとなった優勝マジック点灯を阻止され、オリックスにゲーム差なしにまで詰め寄られた。

試合は終盤に大きく動いた。1点リードで迎えた8回二死無走者から今季救援陣の柱に成長した佐々木千が太田に被弾。同点となり球場全体には嫌なムードが漂い始めた。だが、その裏に同じく二死無走者から2四球で好機を作るとエチェバリア、藤岡の連打で2点を勝ち越し。試合は決まったかに見えた。

それでも悪夢は9回からマウンドに上がった守護神・益田に降りかかった。先頭打者に安打を許しながらも二死一塁。あと一死で51年ぶりの優勝マジック点灯と思われたが、続く紅林にしぶとく中前に打球を運ばれ一、三塁の窮地に。最後はロッテファンの夢を打ち砕くかのようにT―岡田に右翼席最前列に逆転3ランを叩き込まれる屈辱を味わった。

まるで映画のような衝撃の逆転負け。試合後のロッテベンチで多くのナインが放心状態になったのも無理はない。今回のオリックス3連戦は1勝でもすればマジックが点灯する、どう考えてもロッテ有利な中で迎えた本拠地での天王山だった。それがまさかの3連敗に加え、第2戦の大敗に次ぐ壮絶な逆転負けだ。今後の戦いに影響を及ぼす可能性すらある嫌な負け方だっただけに、チーム内には暗雲が漂う。

試合後、井口監督は「これが結果」とさばさばと話すと「もっと引き締めてやっていかないといけない」と語ったが、これで3位楽天にも3・5差に迫られてしまった。

優勝マジック点灯どころか、屈辱の敗戦でV逸もあり得るロッテ。チームは1日から敵地で楽天との3連戦に臨む。シーズン最終盤で瀬戸際に立たされている。

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