韓国紙「シャインマスカットは日本が開発し、中国に流れ、韓国が大ヒットさせた」「世界的成功神話」

有力ブドウ産地を抱える韓国京畿道の地方メディアが、「シャインマスカット」栽培の第一人者とされる韓国人農夫のインタビュー記事を掲載している。

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農夫の名前は「イ・ワニョン」であり、日韓併合条約を推進し韓国では国賊とされる李完用と同姓同名であることから、イ・ワニョン氏が「子供のころは名前のために多くの苦労をした」と韓国メディア・キョンインビュー紙(30日)は報じた。

キョンインビュー紙は、韓国で大人気のシャインマスカットについて、「日本が開発し、中国に流れ入ってきものを再度韓国が商品化して大ヒットさせた製品として知られている」とし、「日本がシャインマスカット品種を放棄した理由は、いくつかの説があるが、その中で最も有力なのは、栽培がとても難しいく商品性が落ちるという理由だと知られている」と説明した。続けて、「これを韓国の農民が心を込めて栽培に成功し、今、全世界的な成功神話を描いている」と自賛した。

同紙は、ブドウ成功神話に最も近い人物として、京畿道華城松山のイ・ワニョン農家を紹介しいる。

画像:韓国産シャインマスカット

インタビューに答えたイ氏は、「過去にはブドウをどんぶり勘定式で育てた」としつつ、「今は過去のようにすればダメだ」とし、消費者のレベルが高まり、「消費者のニーズに合った適切なブドウを育てなければならない」と述べている。

シャインマスカットについても、「適切な出荷時期を合わせるための技術的な努力が必要である」とし、「韓国でシャインマスカットが一番おいしい時期を選ぶのであれば、10月初旬になる」と説明している。ブドウの木も人間同様、長い寿命のなかで最も健康な時期があり、年齢を重ねた木でも管理が適切であれば若い木に劣らない実をつけると強調した。

イ氏は、ブドウには大きく3種類があるとし、「後進国であるほど黒ブドウが多く、中進国は青いブドウ、先進国は赤いブドウを好む傾向がある」とし説明。シャインマスカットは青いブドウに該当し、「このブームは当分続くものと見ている」とイ氏は説明した。

一方で、「ブドウ農家であれば、シャインマスカット以降に流行するであろう赤いブドウについても準備をしなければならない」とし、3年前から試験栽培をしていると述べた。

イ氏は、「最近は農家が果樹をよく育てることだけをしていると潰れる」とし、スマートファームの導入やAI技術の学習の必要性を説いている。

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