観光ポータルサイト「箱根ナビ」刷新 電子乗車券スマホで購入可能に

リニューアルした箱根ナビ。スマートフォン一つでチケット購入ができる=小田原市役所

 小田急箱根ホールディングスは1日、神奈川県箱根町の観光情報ポータルサイト「箱根ナビ」をリニューアルした。多様な移動手段を一体的に提供するサービス「MaaS(マース)」を導入して、同社の交通機関で使える電子チケットの購買機能を追加し、13種類のチケットを順次販売する。同社は「非接触型の購入方法などで、安心して観光してもらえたら」と利用を呼び掛けている。

 同社営業統括部によると、箱根ナビは2004年に開設。新型コロナウイルスの影響で観光客が減少する中、目的地や来遊スタイルに合わせたスムーズな移動や、非接触型のチケット購入を提案する。リニューアルでは、分散していた箱根登山鉄道など各交通機関の情報を一元化し、新たに販売区間を見直した電子チケットを購入できるようにした。

 販売チケットは、大涌谷観光に最適な、小田急線小田原駅から箱根ロープウェイ大涌谷駅までの電車、ケーブルカーなどに2日間乗り降り自由の「デジタル大涌谷きっぷ」(大人3500円)や、車で同町を訪れた人が強羅や桃源台などを1日周遊できる「デジタル箱根のりものパスLite」(同3800円)などを用意。担当者は「通常切符を利用するより最大1220円安くなるチケットもある」と言う。

 MaaS活用を巡っては、小田急電鉄が県央の丹沢・大山エリアや江の島(藤沢市)などで電子チケットを販売しており、利便性向上による観光活性化が期待されている。

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