防災や公共交通機関の情報を集約 箱根町と横浜国大が地図

ウェブ上のマップで交通情報や災害情報が分かる「はこぼうマップ」

 箱根町内の防災情報や公共交通機関情報を集約しようと、町と横浜国立大学(横浜市保土ケ谷区)が連携して情報統合サイト「はこぼうマップ」を開発した。サイト上の地図にバスの走行経路や噴火警戒レベルなどをまとめて表示することで、町民や観光客らが非常時にも情報を活用しやすくなる。実証実験期間の来年3月まで、町ホームページなどで公開している。

 同大COIサテライトは、文部科学省が持続可能な社会の研究開発を推進する「革新的イノベーション創出プログラム」の支援を受け、人々が安心安全に移動できる交通システムを研究している。2018年2月に町と連携協定を結んだことをきっかけに、町が課題を抱えていた交通や防災の情報発信の仕組み作りに取り組んできた。

 はこぼうマップは、箱根登山バスや伊豆箱根バスが独自に発信していたバスの現在地情報を活用し、同じ地図内でアイコンの色を区別して表示。火山ガスの濃度によって運休する可能性があるロープウエーの情報や噴火警戒レベル、災害時に開設される避難所の混雑状況が分かるようになっている。

 町は「日常生活で便利に使うのはもちろん、災害時にも安心して活用できるように改良、発展させたい」としている。町は総合観光案内所(同町湯本)にもモニターを設置し、常時公開する。

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