秋の到来 新上五島でアゴ漁が最盛期

水揚げしたアゴを箱に詰めていく漁師=新上五島町、小串漁港

 長崎県新上五島町で、秋の到来を告げるアゴ(トビウオ)漁が最盛期を迎えている。島の港では漁期の今月中旬まで、漁船が入出漁を繰り返す光景が続く。
 北東の風が吹くと、玄界灘から南下したアゴが有川湾に入って来る。それを1船団2隻で追い込んで取る漁法。今年は9月上旬から取れ始めた。
 新魚目町漁協(浜田千次郎組合長)によると、焼きアゴ、塩干しなどに加工され、島内外で需要が高い。数年前、「アゴだし」が全国的なブームになった際には1箱(13キロ)1万5000円程度に価格が跳ね上がったが、今年の相場は2300円前後。
 9月下旬のある日。小串漁港で「はたした」の畑下直(すなお)社長は「45箱くらい取れた。潮の干満が切り替わる『潮返し』を狙う」と話すと、またすぐに船を出した。

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