斎藤佑樹の引退が侍ジャパン人事に波及か 稲葉監督後任に急浮上した大物の名前

斎藤の引退が球界を揺るがすか

佑ちゃん引退が球界大変動の引き金となるか。今季限りでの現役引退を発表した日本ハム・斎藤佑樹投手(33)の今後について、知名度抜群のスーパースターを周囲が放っておくはずがない。同じく今シーズンでの勇退がささやかれる恩師の日本ハム・栗山英樹監督(60)の去就も巻き込み、斎藤の身の振りが侍ジャパン監督人事まで影響する可能性が出てきた。

斎藤の唯一無二のスター性は、現役引退で色褪せるどころか、むしろ輝きが増すかもしれない。佑ちゃんのセカンドキャリアを巡っては、今季限りの勇退が噂される恩師の栗山監督の〝古巣〟であるテレビ朝日が、さっそく水面下で動いているという。

「クリさん(栗山監督)が勇退となれば、ウチの局としては何らかのポストを用意してお迎えしたい。ただ以前のようなキャスターでの復帰は難しいのでは。本人もだいぶ疲れているようですから、いきなり無理な番組出演はお願いできない。そこで、佑ちゃんですよ」(テレビ朝日関係者)

栗山監督は、2012年に日本ハム監督に就任するまで主にテレビ朝日のスポーツ番組に出演。高校野球紹介番組「熱闘甲子園」のMCとして早実のエースだった斎藤を取材して親交を深めるなど、同局の看板スポーツキャスターとして活躍していた。そうなるとテレ朝としては〝欲〟が出る。

「クリさんと佑ちゃんは切っても切れない間柄ですからね。佑ちゃんが現役を引退した後は『熱闘甲子園』のMCをやってもらいたい、という話はかなり以前から局内では上がっていました。これはかなり前から、本人にも伝わっている話です。ただ『熱闘――』は現在、古田敦也さん(元ヤクルト監督)にお願いしていますから、そこをどうするか。実は古田さんには『そろそろユニホームを着てもらいたい』という期待があるんですよ」(同)

ソフトバンク・工藤公康監督、侍ジャパンの稲葉篤紀監督ら、大物人材を球界に次々輩出しているテレビ朝日が次に描く〝球界再編構想〟はこうだ。

「クリさんには帰ってきていただきたいし、佑ちゃんにも来てほしい。そうすると解説者陣のバランスが難しくなってしまうのですが、そこで局内評価の高い古田さんを次の侍ジャパン監督に推してはどうか、という話が浮上しています」(同)

テレビ朝日は侍ジャパンのメインスポンサーとしてTBSと並び強大な影響力を持っている。稲葉ジャパン誕生の裏でもそうした力学が働いていた。それだけに、今回の〝球界再編構想〟もいちテレビ局の思いと捨て置けない迫力はある。

先日、涙の退任会見を開いた稲葉監督の後任については、NPB内で年内をメドに選定が進められている。これまで監督候補としては読売グループ出身の高橋由伸前巨人監督、TBSと縁が深いアレックス・ラミレス前DeNA監督ら、複数の名前が取りざたされてきたが、そこへテレビ朝日から古田氏が参戦となるのか…。

このオフ、斎藤佑樹の引退が球界に大きなうねりを呼ぶ。

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