【一問一答】斎藤佑樹〝ラスト鎌ケ谷〟万感の5球「悔いなく投げられました」

清宮の涙にグッときたという斎藤佑樹

日本ハムの斎藤佑樹投手(33)が3日のイースタン・リーグDeNA戦(鎌ケ谷スタジアム)で二軍戦最後の登板を行い、打者1人に対して空振り三振。試合後、報道陣の取材に応じた。以下、一問一答。

――鎌ケ谷での最終登板をどのような気持ちで過ごしたか

斎藤 ずっと本当に札幌ドームで、北海道で投げていたいって思っていたんですけど、結果的に鎌ケ谷にいることが多くなって。なんか僕の中ではすごく、思い入れのある、というか、いろいろなことが詰まった球場なので。最後こうやって引退セレモニーをしてもらって本当にありがたい気持ちで投げていました。

――5回からブルペン。球数もかなり投げていた。気持ちが入っていた?

斎藤 そうですね。はい。最後の鎌ケ谷の登板だったので気持ちは入っていました。

――ラストマウンドの景色は今までと違った?

斎藤 そうですね…。今日、乙坂くんが、空振りしてくれたので。今まで抑えようと思っていた気持ちとは全然違うものだったんですけど、やっぱりたくさんのファンの方の前で投げられたっていうのは、幸せですね。

――全球ストレートは前から決めていた

斎藤 そうですね。

――ストライクを取ってから涙。心境は

斎藤 島崎さん…コーチの島崎さんが引退する時に、目に涙が浮かんでキャッチャーが見えなくなるぞって言われていたので。そんなことないだろうって思っていたんですけど、本当にその通りになってしまったので。ちょっと悔しい気持ちはあるんですけど。でも、ちゃんとキャッチャーにボールが投げられたので、ちょっと安心しています。

――記憶がフラッシュバックした

斎藤 フラッシュバックっていうのはもちろんあるんですけど、一番は、(清宮)幸太郎が投げる前にマウンドに寄ってきて、「楽しんで投げてください」って泣きながら来たので。それが一番ね、ちょっと(涙腺に)来ちゃいましたね」

――早実の後輩でもある

斎藤 もう絶対来年以降、ファイターズを代表するスラッガーになるので…。頑張ってほしいですね。

――空振り三振を奪った球速は132キロ。最速は133キロだったが、かつては140キロ後半の速球も

斎藤 今の自分が出せる最大限のフォーシームだったので。悔いなく投げられました。

――引退発表の取材対応から2日しかたってないが心の整理は

斎藤 心の整理は…まだですね、今日なんとなく、実感をしました。

――登板して、さらにセレモニーでも実感

斎藤 そうですね、こうやって普通ならありえないくらい、セレモニーを作っていただいたので。やっぱり、こういうのがあると寂しい気持ちになりますね。

――チームメートからかけられた声は

斎藤 たくさんもらえたんですけど、それは心に秘めておきます。

――甲子園で優勝した時以来の涙だと思う

斎藤 そうですね。今日、僕は泣かないようにと思ったので、不覚にも泣いてしまったことは反省ですけど、ただやっぱり、ずっとやってきた仲間と一緒に最後にグラウンドに立てたというのはとてもうれしいことです。

――17日のラスト登板に向けて

斎藤 (気持ちを)高めるとかは全然ないんですけど、本当に感謝して最後投げさせてもらえたら。ちゃんとキャッチャーに届くまで、というかバッターを抑えられるように準備をしていきます。

――次も三振を狙いたい

斎藤 どうですかね。そればかりはちょっと。今日は乙坂君が振ってくれましたけど、オリックスとなると、優勝争いもしているので、そのへんはちょっと、僕も真剣に投げられるようにしたいと思います。

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