ソフトバンク・工藤監督も口にしていた「中3・5日」のリスク…エース・千賀で痛すぎる敗北 

必勝を期して先発したソフトバンク・千賀だったが…(東スポWeb)

ソフトバンクは3日のオリックス戦(京セラ)に0―3の完敗。前日の2安打完封負けに続く今季11度目の零封負けとなった。連日の屈辱で終盤戦に痛すぎる4連敗。ショックが計り知れないのは〝禁断〟の策を繰り出しても、悪い流れを断ち切れなかったことだ。

エース・千賀滉大(28)が2年ぶりに中4日で先発。6回3失点と力投するも、味方打線が無得点では勝てるはずもなかった。千賀の前回登板は117球を投じた先月28日の西武戦(ペイペイ)。火曜日のナイターから、日曜日のデーゲームという登板間隔を考えれば実質〝中3・5日〟というタフなマウンドだった。

工藤監督も腹をくくっていた。先発投手の中4日起用について、実働29年、通算224勝の大投手だった指揮官には経験に基づく持論があった。

「中5日と中4日はまったく別物。中5日だと回復するけど、中4日だと回復しきれない。たった1日だけど、回復しきれないで調子に表れたりとか、その時に(異変が)出なくても何回か後におかしくなったりすることもある」

中5日までは順応できるが、それよりも短い登板間隔になるとリスクが伴うという認識を持っていた。今後の登板に影響しかねない〝禁断〟の策を解禁してでも取りにいったゲーム。それだけに惨敗という結果は重くのしかかった。

現実的目標はCS進出圏内の確保。この日は3位・楽天も敗れ、3ゲーム差で変わらなかったのがせめてもの救いだ。「取り戻すことは勝つことによってできる」と顔を上げた工藤監督。常勝軍団の意地を見せられるか。

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