2025年までに平壌に毎年1万世帯ずつ、累計5万世帯の住宅を建設する一大プロジェクトが進められている。
これは今年1月に開かれた朝鮮労働党第8回大会の決定によるもので、今年中に1万世帯が建設される予定だ。
今回の5万世帯住宅建設プロジェクトは、その立地において過去の住宅建設と異なる。
これまでの住宅建設は平壌市の中心部に建設されたが、今回示された5つの建設予定地はすべて市中心部から離れた市街地に位置する。
松新、松花、西浦、金泉、9・9節通りの5つの地区に市街を形成することで、首都の区画が東西と北側に拡大することになる。
3月に着工式が行われた松新、松花地区は、金日成広場のある中区域から東方向に向かって大同江を渡り、チュチェ思想塔が位置する東大院区域をさらに越えた寺洞区域に位置する。水質が良好なこの一帯には大同江ビール工場、大同江食料工場、平壌基礎食品工場などが立つ。
金泉地区は、市中心部から光復通りを越えて青年英雄道路(平壌―南浦高速道路)に沿って進み、南浦港に向かう途中に位置する。万景台区域に属し、南浦市の千里馬区域に隣接する。
9・9節通りは建国50周年を記念して98年9月に開通した道路だ。錦繍山太陽宮殿の正面から北側に伸びる道路で、兄弟山区域の新美洞まで長さは約8キロだ。当時、9・9節通りの周辺に約2千世帯の住宅が新設された。
西浦地区は平壌中心部から北側、平壌国際空港に向かう道の途中の兄弟山区域内に位置する。新美洞の南側にあたる。
このように5万世帯の住宅建設は、平壌の都市区画を東西と北の方向に広げ、大規模で現代的な新しい通りを建設する歴史的な建設事業だ。
現在建設中の住宅を含めると総じて約7万世帯の住宅が建設されることになり、これにより平壌の住宅問題が解決できるとされる。
一方、5万世帯住宅建設とは別途で普通江川岸にも約800世帯が建設されており、今年中の完工をめざしている。
朝鮮メディアは急ピッチで推進されている住宅建設の熱気を連日にわたって伝えている。