トランスジェンダー選手の〝年間女性スポーツ選手大賞〟に有名ラジオ司会者「やめて下さい」

ローレル・ハバード(ロイター)

東京五輪で五輪史上初めて男性から女性への性別変更を公表し、出場したトランスジェンダーの重量挙げ選手ローレル・ハバード(ニュージーランド)が、同国の「スポーツ・ウーマン・オブ・ザ・イヤー(年間女性スポーツ選手大賞)」に輝き、波紋を広げている。

同賞はオタゴ大学が選ぶもので、今回は113年の歴史で初めてのトランスジェンダー女性の受賞だという。これに対し、隣国オーストラリアの名ラジオ司会者ベン・フォーダム氏は、自身の番組でこの話題を取り上げ批判。英「デーリー・メール」などによると、同氏は「これは女性スポーツにおける進歩を阻害し、女性の生活を困難にしている。女子スポーツの未来が危険にさらされるのではないかと懸念している」と指弾。「どうか、やめてください」と訴えた。

もともと男性選手として大会に参加していたハバード。性別適合手術を受け、女子選手として競技復帰。国際オリンピック委員会(IOC)のガイドラインを満たし五輪出場権を獲得したが、公平性を巡り他の女子選手から疑問の声も上がっていた。東京五輪ではスナッチを3度失敗し、記録なしに終わった。

今後も同様のケースが増えると思われるだけに、フォーダム氏の発言に注目が集まっている。

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