岩崎温存が裏目…阪神がDeNAに逆転負け 矢野監督は「勝負に行った結果」と及川責めず

DeNAソトに逆転弾を食らった及川

痛い逆転負けだ。阪神は7日、DeNAに3―4と惜敗した。

指揮官の〝執念〟も実らなかった。3―2と1点リードした8回。結果的にはエースリリーバー・岩崎優(30)を温存して、成長著しい同じ左腕・及川雅貴(20)に託した判断が裏目に出る厳しい結果となった。

3番手でマウンドに上がった及川は一死二塁で迎えたソトに145キロの外角ツーシームを捉えられ、中越えに痛恨の逆転2ランを被弾。直前にベンチを飛び出し、マウンドへ歩みより「思い切って行け!」と左腕を鼓舞した矢野燿大監督(52)だったが〝魔の8回〟になってしまった。

あとアウト5つでDeNAに同一カード3連勝、8日からのヤクルトとの「天王山」3連戦を迎えることができたが、3―4と手痛い逆転負け。試合後の矢野監督は、8回の場面について「もちろん」と仮に岩崎投入となった場合、3連投になり、ここまで54試合に登板している登板過多の疲労も考慮し、8回を及川に託したブルペンの台所事情を認め「思い切って勝負に行った結果」と痛恨被弾の2年目左腕を責めることはしなかった。

手痛い敗戦から約15分後、ヤクルトが巨人にサヨナラ勝利を決め、ゲーム差は「2」に広がり、7日からの首位攻防を迎えることに。矢野監督は「1個の勝ちも大きいし、1個の負けも大きいし。何とか直接対決でしか上にいくチャンスというのは現状少なくなってきているのでね」と首位の燕叩きへと気持ちを切り替えた。ペナントの行方を左右することは確実の敵地での3連戦。就任3年目の矢野政権で集大成として、大一番に臨む。

© 株式会社東京スポーツ新聞社