さらば鷹の求道者! 引退決意の〝塾長〟長谷川勇也に高まる指導者転身の期待

求道者・長谷川には指導者の期待が(東スポWeb)

鷹の求道者が現役生活にピリオドを打つ決断をした。ソフトバンクは8日、長谷川勇也外野手(36)の今季限りでの引退を発表した。9日に会見が行われる。

プロ15年、1232試合で打率2割8分8厘、1108安打、76本塁打、434打点。2013年に首位打者と最多安打をマークした安打製造機だ。2014年に右足首を痛めて以降は古傷と付き合いながらのプレーを余儀なくされたが、高い打撃技術と勝利への姿勢でチームの常勝期を支えた。今季も代打の切り札として起用されるなど、70試合に出場し、打率2割6分3厘、3本塁打、19打点の成績を残していた。

工藤監督は「彼自身にしか分からない苦しさや悩みもあったんだろうと思う。足首のケガから始まり、これまでずっとそこと戦いながらやってきたと思う。ホークスのために長い間、私も含めて助けていただき、心から感謝しますし、心からお疲れさまと言いたい」とねぎらった。

将来の指導者としての期待も高まる。近年は「(主力)選手も年齢が上がってきている。今の若手が常勝が続いていくための力にならないといけない。ユニホームを脱がないといけない時に、やりきったと思える状態で若手のみんなが終わってほしい」との思いを吐露。打撃について聞かれた際には熱意を持って応えるスタイルを貫いてきた。

親身になり教えてくれることから昨季も長谷川のアドバイスに感謝を口にする〝門下生〟が若手に続出したほど。「指導者になった際にはチームの力になってくれるんじゃないか」(球団関係者)と期待する声もある。

練習に取り組む姿や勝利に向けた執念でチームに刺激を与えてきた長谷川。常勝ソフトバンクの象徴でもあった一人が第二の人生に進む。

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