持ち運びができる「可搬式オービス(速度違反自動取り締まり装置)」を県警が導入してから、3年が経過した。道幅の狭い道路でも設置できる特徴を生かし、県警は通学路や住宅地などで計278回の取り締まりを行った。通学路の安全対策が見直される中、県警の担当者は「地域住民の安全安心につながっているのでは」とし、悲惨な事故の抑止効果に手応えを感じている。
9月30日朝、下野市柴の市道。警察官が歩道の一画に三脚を開き、白い箱のような装置を構えた。制限速度は30キロだが、県道と新4号国道を往来できるため、車が断続的に通行する。傍らの警察官が目に入ったのか、多くの運転者はスピードを落とし、装置を気に掛けている様子だった。