すべての幼稚園児が囲碁を学ぶ国 朝鮮で今年からカリキュラム導入

朝鮮では、すべての幼稚園児が囲碁を打つ。

今年から幼稚園のカリキュラムに新たに囲碁教育が導入された。1月に全国の幼稚園の教員を対象に講習が行われ、幼稚園児向けの教材も出版された。

 幼稚園で行われている囲碁教育は、石の生死やシチョウ、ゲタなどの基礎を施すことを目的とする。

 「人材育成において最初の一歩である幼稚園の時期から、民族的なマインドスポーツである囲碁を教えることは非常に有益です。子どもたちに民族の歴史と文化を涵養すると同時に、自立的で創造的な思考力を育むことができるからです」

 そう話すのは平川区域北城幼稚園のチョン・ヨンシル園長。彼女によると囲碁教育は園児らが心待ちにする人気授業の一つとなったばかりか、園児らの両親や祖父母世代には囲碁を楽しむ人が多いことから保護者の間でも関心が高い。

囲碁を楽しむ北城幼稚園の園児ら(C)朝鮮新報

 幼稚園で学んだことを自宅で大人たちと遊びながら復習・予習する、幼稚園教育と家庭教育の相乗効果が生まれているという。

 リ・ヒャンミ教員は子どもたちの変化についてこう話す。

 「受け持ったクラスのある児童の宿題帳を見て驚きました。教科書に示された石の取り方とは少し異なったからです。相手の急所を正面から突くのではなく、迂回して、まず相手に石を動かせてから急所を突く方法を選んでいました。お父さんと一緒に学びながら手を考えたと言います。囲碁を学び始めて、児童らの集中力、持久力があがりました」

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