チタン雑貨ブランド化へ 「iroiro」 順次製品化進む 新和メッキ工業

 新和メッキ工業(上越市土橋)が立ち上げを目指すチタン製雑貨のブランド「iroiro(イロイロ)」の試作や量産化が進んでいる。テント用ペグ、定規兼ペーパーナイフ、食器を量産化する方針で、早ければ10月末にも一部商品を発売する計画だ。

商品化を予定している定規兼ペーパーナイフやテント用のペグ。おちょこはマラソン大会の参加賞に採用された

 「イロイロ」はチタンの耐腐食性(さびに強い)や生体適合性(異物反応などがない)を生かし、表面処理により約100パターンの色を出せる点が強み。原料は日本製鉄東日本製鉄所直江津地区(同市港町2)から調達、デザインや金型は県内外の企業とタッグを組み、量産化では市内の金属加工業者と組んだ。

 商品のラインアップは、4月の企画時点で決まっていたが、製品に着色する表面処理は、技術の確立に時間を要した。チタンの着色は電解液の中に置いたチタンに電圧をかけて行う(陽極酸化処理)が、色むらや狙った色を得られないなど「これほど苦労すると想定していなかった」(瀧見直晃社長)。現在は安定しつつあるが、「イロイロ」は約100パターンの色を出せることが商品コンセプトの核となるため、現在も試行錯誤を続けている。

 瀧見社長によると、10月末にもインターネットショップを開設して一部商品の自社販売を開始する予定。また、11月7日に上越商工会議所青年部が開く「越後謙信きき酒マラソン」の参加賞に、カラーリングしたチタン製のおちょこが採用された。

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