5年間に開発された戦略戦術兵器集結/注目される対南・対米メッセージも 金正恩総書記、国防展覧会で演説

朝鮮で過去5年間に開発された戦略戦術兵器が一堂に集まった。

国防発展展覧会「自衛―2021」(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

11日に開幕した国防発展展覧会「自衛―2021」。開幕式で演説した金正恩総書記は「この盛大な展覧会は大規模閲兵式にも劣らない大きな意義を持つ国力示威になる」と強調した。

金正恩総書記の演説には、朝鮮の国防力強化と対南・対米政策と関連した注目すべき内容が含まれている。総書記は、次のように述べた。

 -朝鮮労働党の国防政策の真髄は、自らの力で祖国と人民を守ることであり、絶えず発展向上する強力な防衛力によって、いかなる脅威、挑戦も抑制し、しっかりと平和を守護することだ。

-今、朝鮮半島周辺の軍事的緊張からわが国の前に造成された軍事的危険性は、10年、5年前そして3年前とも異なっている。

 -我々を対話と協力の相手ではなく、脅威の対象、抑制しなければなら相手と規定すること自体が敵対心の集中的な表現だ。南朝鮮が私たち主権行使に言いがかりをつけないのであれば、朝鮮半島の緊張が誘発されることは決してない。

 -我々の主敵は戦争そのものであり、南朝鮮や米国などの特定の国や勢力ではない。

 -米国は最近になって、わが国に敵対的でないというシグナルを頻繁に発信しているが、敵対的ではないと信じられる行動的根拠は一つもない。

 ―我々は、朝鮮半島地域の軍事的緊張を引き起こす敵対勢力のあらゆる卑劣な行為に断固として姿勢で立ち向かい、平和的環境の根幹を揺さぶる原因を次第に取り除き、朝鮮半島地域に堅固な平和が訪れるように全力を尽くす。

 -しかし、平和のための対外的な努力は、決して自衛権の放棄を意味しない。

 自衛的国防力の強化によって平和への道筋をつけるという総書記の演説内容は、朝鮮の今後の動向を示唆するものだ。

国防発展展覧会「自衛―2021」(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 展覧会の開幕式では、国防力の発展に貢献をした人々に対する表彰があった。

 金正恩総書記は、参加者とともに一つ一つの兵器を深い感慨の中で見て回り、自衛的国防力強化にささげられた国防科学者・技術者、労働者たちの愛国心を高く評価したという。

金正恩総書記は、参加者とともに兵器を見て回った。(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

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