27日に開幕する新体操の世界選手権(福岡・北九州市、西日本総合展示場新館)を前に、団体日本代表がユニークな強化策でさらなる高みを見据えている。
8月の東京五輪では、メダル獲得が期待されながらも8位に終わった。12日のオンライン会見で、山崎浩子強化本部長(61)は「自分たちの力を出し切れなかった。結果は入賞できたが、自分たちの納得のいく演技が全くできなかった点で、いくつも反省点がある」と改めて悔しさをにじませた。
多くの課題が浮かび上がった中で「来年からのルール変更でより表現力が豊かでないと戦えない状況になるので、違うジャンルの方のエキスをもらいたい」と、10月上旬にはダンサー、俳優の大貫勇輔に指導を依頼。「新体操を生で見ていただいて、何かヒントをいただけるものは何か。あるいは、私たちが大貫さんのアップとかを見てヒントになるものはないかと思って練習を見てもらった」。様々なメソッドを学んだだけでなく「競技者であり、表現者だ」と激励を受けたという。
東京五輪後に2選手が引退したこともあり、新チームで挑む一戦に向けては「新チームで2か月目なので、結果を求めるのはキツいかなと思っている。未来につながるバトンタッチとなる大会にしたい」と控えめに目標を語ったが、東京五輪と一味違った〝新フェアリージャパン〟の演技に注目だ。