先端兵器を見る金正恩総書記の心象風景 「苦楽をともにした国防戦士たち」への想い

最近5年間に朝鮮で開発生産された戦略戦術兵器が一堂に集結した。

平壌で11日に開幕した国防発展展覧会「自衛-2021」。軍需工業の発展像を一目で見ることができる展覧会場で金正恩総書記は、試練の峠をともに超えてきや同志たちの姿を思い浮かべていた。

国防発展展覧会で演説する金正恩総書記(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

開幕式で演説した総書記は、「この数々の兵器を無心で見ることはできない、これには自らの情熱と知恵を捧げ献身的にたたかった国防科学者と軍需労働者階級の血と汗が滲んでいる」と述べた。

 最高指導者の心象風景が垣間見える。

 先端兵器の開発の日々、その陣頭指揮をとった総書記は現場に身を置き、科学者、技術者たちと苦楽をともにした。

戦略ミサイル試射が成功したときは、抱き合って喜びを分かち合いながら、記念写真を撮った。国営通信がその様子を伝えていた。

忘れ難い多くの思い出があるのだろう。

演説はそれをすべて述べることはできなかったが、総書記は「党と政府の名において、そして全国の人民の心を込めて」国防戦士たちに感謝を送った。

 米国主導の制裁が続く中、兵器開発の方針を支持した人民も同じ気持ちなのだろう。

金正恩総書記は、参加者とともに兵器を見て回った。(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 米国で平時にも軍事支出が増える理由を軍産複合体の存在と結びつける議論がある。軍部と企業、政治家がそれぞれの利益のために有形、無形の連携を維持し、軍事支出の増大を図る癒着構造だ。

 生産物は売ったり、使ったりしてこそ新たな需要が生じる。武器消費の最も効率的な方法が戦争だ。

 朝鮮で先端兵器が絶えず開発生産される原理は異なる。

 総書記の演説でも指摘されたように「一心団結の産物」である強力な国防力は、戦争そのものを抑制する力であり、自衛のための兵器を世界水準で完成させる原動力は、祖国と人民を胸に抱いて生きる国防戦士たちの愛国献身にある。

 だから見るほどに誇りと自負が大きくなるのだろう。

最近試射が行われた極超音速ミサイルも展示された。(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

戦争国家を制圧する正義の力、勝利の信心を与えてくれて、将来を楽観させてくれる貴重な財産。朝鮮の指導者と人民は自国の先端兵器をそのように捉えている。

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