手負いのマーティン男気出場も8戦15K空回り ロッテ逆転Vへ井口監督の決断は…

頼れる助っ人とはいえこのままでは…。ロッテが13日のオリックス戦(京セラ)に8―2で大勝。相手のマジック点灯を阻止すると同時に首位とのゲーム差を「1・5」に縮め逆転Vに望みをつないだが、喜んでばかりもいられない。今月5日に右足甲骨折から戦列復帰したレオニス・マーティン外野手(33)の状態が上がってこないからだ。

手負いの助っ人は5日の復帰戦(対西武)で初回にいきなり中堅フェンス直撃の二塁打。翌6日の西武戦でも右翼への一発を含む計2安打を放ち鉄人ぶりをアピールした。だが、その後の7日から12日までの5試合は18打数1安打12三振と散々。この日ようやく3試合ぶりの安打を放ったものの、2三振を喫しこれで復帰後8試合の三振数は計15個にまで膨れ上がった。

9月下旬からのチームの低迷を見かね、骨折が完治していないにもかかわらず自ら復帰を志願した助っ人だ。その心意気やチーム愛にロッテナインが今も鼓舞され続けているのは言うまでもない。

ただ、本人の状態は決して良好とは言えず、むしろ打撃内容は悪化の一途をたどる。「マーティンが打線の中にいるだけで相手に脅威を与える」という声もあるが、現時点ではその怖さも失いつつある。人一倍責任感のある外国人選手。本人から弱音を吐くことは考えにくい。であれば、井口監督を含めた首脳陣がその状態をくんだうえでマーティンに休養を薦めたほうがいいはずだ。

逆転Vも不可能ではない中で不安が募るロッテ主軸の深刻なスランプ。指揮官の今後を見据えた勇気ある決断に期待したいがさて、どうするのか。

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