総選挙へ 公示まで5日 長崎県議員慌ただしく地元へ 準備急ぐスタッフ

衆院選公示に向けて準備を進める陣営スタッフ=長崎市内(写真は一部加工)

 衆院が14日解散し、5日後に迫る総選挙へ号砲が鳴った。長崎県選出の国会議員は慌ただしく地元に帰り、選挙モードに突入。新人の各事務所でもスタッフが準備に追われた。
 「衆院を解散する」。午後1時すぎ、議場で大島理森議長が解散詔書を読み上げると、自民党前職の北村誠吾氏(74)=長崎4区=は万歳ではなく、拳を突き上げてガンバローコールを繰り返した。だが公認が決定しておらず、解散日恒例の党総裁からの公認詔書手渡しは見送られた。それでも「さあ、やるぞという気持ち。(公認されたら)挙党態勢で勝ち抜きたい」と語った。
 同党前職の谷川弥一氏(80)=3区=も空路地元入り。「長崎県の最大の課題は人口減少。候補者のイメージではなく、こうした課題を解決できる企画力、交渉力にたけた人を選んでほしい」と有権者に訴える。
 一方の野党。再選を目指す国民民主党前職の西岡秀子氏(57)=1区=は自身初の衆院解散を経験し、「4年間議席をお預かりしていた重みを改めて感じた。ここから新たなスタート」と言う。コロナ禍で困難に直面している国民に思いをはせ、万歳は控えた。
 比例北陸信越ブロックから2区にくら替え出馬する立憲民主党前職、松平浩一氏(47)は「いよいよと身が引き締まる思い。旧態依然の政治から脱却できるか否かが問われる選挙になる」と決意を新たにした。
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 「公示まであと『5日』」。1区で出馬予定の新人の事務所はカウントダウンの張り紙を掲示。スタッフは手分けして、支援者に送るはがきの宛名書き、チラシの仕分け、個人演説会の準備などに当たった。
 陣営幹部は「朝から電話が鳴りっぱなし。本番まで時間はないが、急ピッチで準備し、しっかりと間に合わせる。1秒も無駄にはできない」と話す。
 3区の新人の事務所には14日から、動画投稿サイト「ユーチューブ」や会員制交流サイト(SNS)による情報発信を担う専属スタッフ2人が常駐。陣営関係者は「SNSなどを通じて主張が若い世代の目に留まってほしい」と願った。


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