長崎クレーン学校 県内初の天井クレーン2基を整備

県内の教習施設で初めて天井クレーンを備えた実技棟の落成式=長崎市、長崎クレーン学校

 フォークリフトなど工事現場や工場で使う車両や設備の教習をする「長崎クレーン学校」(長崎市星取1丁目)は10月11日、屋内で技能講習できる実技棟の落成式をした。棟内には県内の教習施設で初めて天井クレーン2基を整備。技能講習の拡充を計画している。
 同校は、市内で自動車教習所を運営する「あたご」が2007年、フォークリフトの運転技能講習施設として設立。17年から小型移動式クレーンや高所作業車なども加え、昨年は計約1400人が受講した。
 実技棟は、炎天下や悪天候でも受講者や職員が負担を感じずに取り組めるよう建設。鉄筋2階建て、総面積約1024平方メートル、高さ約11.3メートル。1階は吹き抜けの実技スペース、2階に学科用教室がある。移動式クレーン車は既存の小型(5トン未満)に加え、13トンまで対応できる車両を導入した。
 実技棟では8月から車両の講習をしている。より大型の資材移動に利用する天井クレーンを使った講習は、長崎労働局から年度内に認可を受けられるよう準備中。これまで県外で受講せざるをえなかった需要の受け皿を目指す。
 落成式で、あたごの井口國雄社長は「これを機に事業を拡大し、優秀で安全な技術者を育成していく」とあいさつした。

実技棟内でフォークリフトなどの教習ができる

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