【卓球】伊藤美誠が中国の “憎まれ役”に なぜか福原愛さんと比較も

伊藤美誠(左)と福原愛さん(東スポWeb)

やはり放っておけない存在ということか――。卓球女子で東京五輪混合ダブルス金を含む3つのメダルを獲得した伊藤美誠(20=スターツ)が、宿敵・中国の〝憎まれ役〟になっている。

自国開催の大舞台で、伊藤は水谷隼(木下グループ)とともに許昕、劉詩雯組を撃破。日本卓球界として初めて表彰台の頂点に立った。その後はシングルスで孫穎莎に敗れ、団体も中国の前に屈したが、出場3種目でメダルを獲得するなど存在感を発揮した。

そうした中、同国メディア「網易」は五輪の結果を踏まえて日本のレベルが向上したことを認めつつ、大会がフェアではなかったと主張。「今回は開催国の日本が会場の広さを少し変更し、国際的に通例の大会ルールを調整した」。ただし、このような変更は「ゲームプロセスに影響しない」ときっぱり。その一方で感染症対策を挙げ「中国選手と日本選手の試合で、日本選手はこれを守らなかった。これが生放送され、ネット上が大騒ぎになった」という。

中国サイドが指摘しているのは、混合ダブルス決勝で伊藤が卓球台に触れていたとされる場面。今大会は感染対策として、手のひらを台に置いて汗を拭く行為などが警告の対象となっていた。これまでも批判の対象となっていたが「ネットユーザーは伊藤に不満を持っている」と改めて苦言を呈した。

ただ、これでは収まらなかったのか、同メディアは「彼女の勝利後の反抗的な姿勢は紳士的な振る舞いとはいえず、わが国の視聴者に悪影響を及ぼしている。わが国が負けるわけにはいかないというわけではない。競争に不公平があっただけだ。それと同時に伊藤の個人的な性格も愛されていないということ」と、やや強引に突き放した。

さらに、元五輪2大会メダリストの福原愛さんを引き合いに「彼女のスキャンダルにネットユーザーは心を悩ませた。しかし(現役中は)中国に負けたが、試合後に中国選手と友達になり、外交上の友情も築くことができた。誠実さと無邪気さを十分示した」。その一方で「伊藤は日本卓球界で強さを誇るが、試合に勝っても人々の心をつかむことはできない」と言いきった。

現役選手とすでに引退した選手を比較しても仕方ないような気もするが…。伊藤への警戒感が日に日に高まっているのかもしれない。

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