大谷「勝ちたい」発言の余波? スカウティングディレクター解雇でエンゼルス再建進むか

大谷翔平(ロイター=USA TODAY Sports)

「勝ちたい」発言の影響か――。大谷翔平投手(27)の所属するエンゼルスが20日(日本時間21日)にスカウティングディレクターのマット・スワンソン氏を解雇したことが分かった。オレンジ・カウンティーレジスター紙(電子版)が伝えた。

スワンソン氏は2016年に当時GMだったビリー・エプラー氏の要請を受けて就任。17年ドラフトで俊足強打の外野手アデルや今季5勝の右腕キャニングらを獲得するなど16年に最下位に位置付けられたエンゼルスの育成システムの改善に努めたが、米大リーグ機構公式サイトが今年8月に発表したランキングでは30球団中24位と低評価を覆すことはできなかった。

今季チームは77勝85敗で6年連続で負け越し、14年以来のプレーオフ進出も果たせなかった。その上、大谷が今季最後の登板となった9月26日(同27日)のマリナーズ戦後に「勝ちたい気持ちが強い」と発言したことを受け、米メディアは「補強しなければ大谷は去る」と大きく報じた。ミナシアンGMはチーム再建への本気度を示すしかなく、アマチュアを担当するスカウト組織の改革は第一歩だろう。

ただ、最重要課題は3人は必要とされる先発投手陣の補強。モレノ・オーナーが獲得予算を制限していると報じられる中、ミナシアンGMの手腕が試される。

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