糸魚川市大町1 駅前商店街に活気を くろひめグループ回転ずし店オープン

 糸魚川駅前商店街(糸魚川市大町1)に回転ずし店「廻る すし倶楽部くろひめ」が今月初めにオープンした。旬の地魚がリーズナブルな価格で味わえる気軽さを看板にする。市民や観光客らが街中に繰り出し、にぎわいを生むきっかけにと期待を込める。

 糸魚川市内の回転ずし店が近年相次ぎ閉店し、地元の人が市外の店へと流れる現状に、「糸魚川にも回転ずしが必要」と、市内で飲食業などを展開する「くろひめグループ」(樋口佐登子社長)が新たに出店を計画。貸し店舗として使用していた自社の空きスペースを活用し、生ずしを取り扱っている実績を生かして始めた。

「糸魚川の旬の魚をリーズナブルな価格で」と腕を振るう「廻る すし倶楽部くろひめ」板長の小柳貴幸さん

 新型コロナの影響で市内飲食店への打撃は大きく、宴会場を備える「膳処くろひめ」も宴会利用が戻らないなど厳しい状況が続く。樋口社長は「少しでも街中がにぎやかになれば」と、グランドオープンに合わせて富山県のチンドン屋「もんた堂」を招いた。駅北のロの字商店街周辺や駅南のジオパル前で街宣パレードを繰り広げ、音楽や歌声を聞いて集まった住民らを楽しませた。

チンドン屋がグランドオープンの街宣パレードに練り歩き、街中ににぎやかさを届けた(10日、くろひめグループ提供)

 新店や食料品店、居酒屋、宴会場の入る同社ビルは駅北大火の発災当時、火の手がそばまで迫った。樋口社長は「この建物は残してもらった。その恩返しと思い、皆さんに支えられていることに感謝し、食を通じて地域に役立ち、喜んでもらえることをやっていきたい」と話した。

 営業時間はランチが午前11時から午後2時まで、ディナーが午後5時から同9時まで。水曜定休。テークアウトやデリバリーも行っている。同店(電025・555・7774)

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