阪神 難敵の広島・森下相手に執念ドロー 坂本7回千金打に矢野監督「よく打ってくれた」

7回に同点打を放った阪神・坂本(東スポWeb)

執念のドローだ。阪神は23日の広島戦(マツダ)を1―1で引き分け、首位・ヤクルトとのゲーム差を「0」とした。敵の優勝マジックも「3」のままで、同日に敗れた燕軍団にわずかながらプレッシャーをかけた。

試合は1点を追う7回。それまで二塁すら踏めない状況に抑え込まれていた広島・森下相手に、四球で二死から走者を出す。ここでこの日2打席2三振のルーキー・佐藤輝明内野手(22)が「もうとにかく気持ちで打ちました」と詰まりながらも左前に落として一、三塁とチャンスを拡大させる。

さらに8番・坂本誠志郎捕手(27)が「追いつきたいという思いで打ちました」と、森下の150キロ真っすぐを中前へとはじき返し、終盤で試合を振り出しに戻した。

敗れれば優勝への望みがいっそう厳しくなる状況だっただけに、試合後の矢野燿大監督(52)は「誠志郎がよく打ってくれた」と殊勲の同点打の坂本を激賞。残り2試合ながら大逆転の可能性をとどめ「何とか引き分けにつなげてくれた。明日も全員で何とかするっていう気持ちを結果で出せるように頑張るしかない」と自らに言い聞かせていた。

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