衆院選長崎 公示後初の週末 候補者、支持訴え奔走 政策や思いを猛アピール

ハロウィーンイベントに参加し、子どもと触れ合う候補者=長崎市内(一部を加工しています)

 衆院選(31日投開票)は23日、公示後初の週末を迎えた。長崎県内4選挙区の候補者13人は、にぎわう商店街や、漁村が点在する離島など津々浦々を駆け回り、自身の政策や思いを猛アピール。県民生活の一こまに溶け込みながら、一人一人に顔と名前を売り込んだ。
 4区前職は明け方に佐世保朝市を訪問し、あいさつ回り。鮮魚店では新型コロナウイルス対策の話題になり「国の支援は飲食店ばっかり。食材を提供する生産者もしっかり応援してね」と注文を受けた。一般客が商品を競り落とす名物の「せり市」にも小銭を握り締めて参加。「キャベツが安く買えた」とご機嫌だった。
 3区新人は新上五島町を回った。道路脇の町民が反応するたびに選挙カーを降り、駆け寄ってグータッチ。帯同した支援者は「この身軽さ、行動力が若さ」とうなずいた。新人は「家からわざわざ出てくる人もいた」と手応えを感じていた。
 3区前職は対馬市内の神社駐車場で出陣式。約150人が集まり、一人一人と拳をちょんと突き合わせていった。マイクを握ると感染対策を意識してか周囲に小声で「2メートル離れて」。この日、島内の移動距離は「250キロぐらい」(陣営)に。
 1区新人は長崎市内の商店街で、ハロウィーンイベントのフリーマーケットに飛び入り参加。子どもたちと笑顔で触れ合うと「3児の父」の顔に戻った。同年代という母親は「声がかれていたようなので心配。残りの1週間頑張って」とエールを送った。
 1区前職は20代男女十数人と同市中心部のアーケードを練り歩いた。若者中心の集会も開き「子育て世帯をしっかり支えていくことこそ少子化対策の基本」。政治に興味があるという高校生にツーショット写真をせがまれ、笑顔で応じた。
 2区新人は選挙カーで諫早市内で街宣活動。アーケードで「地方への積極的な投資で豊かになれば、国力が向上する。諫早の発展が県全体の発展につながる」と訴えると、聴衆からは拍手が巻き起こり「頑張れ」の声援が飛んだ。

ドライバーに投票を呼び掛ける労組関係者=長崎市内

 一方、投票率アップを図る活動も。県内の労働組合員ら68人が長崎市内19カ所の交差点で、「投票に行こう!」と書かれたパネルを掲げ、ドライバーや歩行者らにアピールした。

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